昔から、節分になると「豆まき」をするのが一般的でしたが、現在では「恵方巻き」を食べることも浸透しています。恵方巻きは、その年の吉方位を向いて食べるのですが、そのとき、無言で食べることが作法とされています。
なぜ、恵方巻きは無言で食べることが作法なのでしょうか。和文化研究家で日本礼法教授の齊木由香さんに聞きました。
大阪の花街で、お新香をのり巻きに
Q.そもそも、恵方巻きには、どのような由来があるのですか。
齊木さん「恵方巻きの由来は諸説あります。有力な説は大正時代、遊女などが集まる大阪の花街で、節分の時期においしく漬けあがったお新香をのり巻きにし、恵方(縁起の良い方向)に向かって食べ、縁起を担いでいたという説です。
恵方には、福徳の神様である歳徳神(としとくじん)がいるとされており、その方向を向いて事を行えば何事も吉とされていました。恵方を向いて食べることが重んじられ、恵方巻きと呼ばれるようになったという説です」
Q.恵方巻きは、切らずにそのまま食べることを作法にしていますが、なぜ切らずに食べるのですか。
齊木さん「切らずに食べるのは“縁を切らない”という意味を込めているからです。恵方巻きは、七福神にちなんだ7種類の具材をのりで巻くことで“福を巻き込む”とされています。その年の恵方に向かって、願いを込めて食べることで願いがかない、一年を無病息災で過ごせると言われています」
Q.無言で食べることも作法になっています。もし、恵方巻きを食べているときに話したり、話しながら食べたりすると、何らかの障りがあるとされているのでしょうか。
齊木さん「恵方巻きは『食べている途中にしゃべると、その口から福が逃げてしまう』と言われています。『無言』というのは神事にはつきもので、神社やお寺にお参りをして手を合わせるとき、願い事は言葉には出さず心の中で唱えるはずです。
京都・祇園の花街では、八坂神社と、神様の休息場所である御旅所を無言のまま誰とも言葉をかわさず、7往復してお参りすると願いがかなうという『無言参り』という風習もあります。恵方巻きを食べるときも、願い事を祈りながら無言で食べると祈りが届くとされています」
Q.吉方位に向かって恵方巻きを無言で食べているときにする願い事は、どのような内容でも構わないのでしょうか。
齊木さん「節分は旧暦の大みそかです。立春(旧暦のお正月)の前日である節分には、『新しく始まる一年がけがも病気も不運もなく、幸せに過ごせる年になりますように』と無病息災を願うことがよいとされています。ただ、歳徳神の方向を向いて事を行えば、何事も吉とされています。
商売繁盛を願いたい人は『商売がうまくいきますように』、良縁に恵まれたい人は『結婚できますように』、昇進したい人は『昇進できますように』、志望校に合格したい人は『入試に受かって志望校に入学できますように』などとお願いしてもよく、願う内容に決まりがあるというわけではありません」
Q.吉方位は、例えば「南南西」などどの方位か分かりにくいこともあります。方位をスマホにある方位磁石機能などで探すなど、厳格に守った方がよいのでしょうか。
齊木さん「正しい方位かどうかを必要以上に気にすることはありませんが、節分は一年の始まりとされており、願い事をする節目としては最適です。
スマホの方位磁石機能など便利な機能が身近にあるので、可能であればそうした機能を活用し、決められた恵方を守って歳徳神にお願いをしてみるのもよいかもしれません」
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February 03, 2020 at 04:10AM
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