Tuesday, February 4, 2020

米民主の結果発表、異例の遅れ 大統領選初戦で失態 - 日本経済新聞

米民主の結果発表、異例の遅れ 大統領選初戦で失態 - 日本経済新聞

3日、アイオワ州の党員集会で有権者を手助けするウォーレン陣営の運動員=テレグラフヘラルド・AP

3日、アイオワ州の党員集会で有権者を手助けするウォーレン陣営の運動員=テレグラフヘラルド・AP

【デモイン(米アイオワ州)=鳳山太成】11月の米大統領選でトランプ大統領に挑む野党・民主党の候補者選びの幕開けとなる中西部アイオワ州党員集会が3日夜(日本時間4日午前)に開かれた。民主党本部によると集計に不一致が発生し、同日中に結果を発表できない異例の展開となった。前回2016年大統領選の反省から、透明性向上を掲げて投票過程すべてを公表する手法に変えたのが裏目に出た形だ。

米メディアによる党員集会への「入り口調査」によると、左派のバーニー・サンダース上院議員(78)、穏健派のジョー・バイデン前副大統領(77)、穏健派の前インディアナ州サウスベンド市長のピート・ブティジェッジ氏(38)、左派のエリザベス・ウォーレン上院議員(70)の4氏が激しく争う接戦となっている。

党員集会は午後7時から州内約1700カ所で開かれた。党本部が各集会の結果を集計し、午後10時にも大勢が判明するとの見方もあった。だが結果は発表されず、各候補は勝利者不明のまま支持者向け集会に臨んだ。

優勢が伝えられるサンダース上院議員は「結果が発表されれば、とてもうまくいったと思う」と自信をのぞかせる一方、バイデン前副大統領は「民主党は慎重に集計してほしい」と念押しした。米メディアによると、バイデン陣営は制度の欠陥を指摘する書簡を党本部に送った。

党員集会では(1)11人の全候補者から選ぶ1回目の投票(2)1回目で15%の得票率に満たない候補者に投票した党員が、他候補に「くら替え」するかを決めて臨む2回目の投票(3)決められた代議員数に票を比例配分――の3段階をたどる。

16年の同州党員集会ではヒラリー・クリントン元国務長官が僅差で勝利し、敗れたサンダース陣営が集計作業が不透明だと批判していた。このため党本部は今回から最終的な代議員数だけでなく、3段階すべての投票結果を各集会から取り寄せて集計することにしたが、計算が合わない事例が出てきたという。

党本部は1回目の投票結果から順に発表するとしていたが一切公表されず、情報システムがハッキングされたとの観測も流れ、党本部が否定する一幕もあった。トランプ大統領の陣営はすぐに声明を出し「史上最大のずさんな大惨事だ。選挙プロセスの公平性を疑う人が出てくるのが自然だ」とこき下ろした。

民主にとっては「打倒トランプ」に向けた大事な初戦だったが、幸先の悪いスタートとなった。結果が判明した後も集計作業に異議を唱える候補者が現れ、尾を引く可能性がある。

Let's block ads! (Why?)



2020-02-04 09:20:05Z
https://news.google.com/__i/rss/rd/articles/CBMiPGh0dHBzOi8vd3d3Lm5pa2tlaS5jb20vYXJ0aWNsZS9ER1hNWk81NTI0MTg4MFUwQTIwMEMyRUEyMDAwL9IBAA?oc=5
Share:

0 Comments:

Post a Comment