Thursday, May 18, 2023

ChatGPTなど生成AIは「自分の足を食べるタコ」になる - 日経ビジネスオンライン

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対話型人工知能(AI)「ChatGPT」など生成AIをまれにみる技術革新として持ち上げる声が高まっている。だが、導き出す回答に誤りが多く、このまま流通すると社会的混乱を招きかねない。

 「岸田文雄首相とは?」。ChatGPTにこう打ち込むと、「茨城県出身」「東京大学法学部を卒業」という回答が返ってくる。だが、正しくは「東京都出身」「早稲田大学卒業」。ChatGPTの誤答例は枚挙にいとまがない。

 まるで人とやり取りしているように振る舞う新たな生成AIの登場は驚きを持って迎え入れられた。回答を見る限り人間が書いたものとほとんど区別がつかない。

 AI研究の第一人者で、東京大学入試を突破するAIプロジェクト「ロボットは東大に入れるか」の開発を主導した国立情報学研究所の新井紀子教授は、「もっともらしい文章を生成することを開発スコープにしたのがChatGPT」と指摘する。一方で「(高度な言語処理能力を持つ)大規模言語モデル(LLM)に基づき膨大な正しいデータを学習したとしても、正しい答えを導き出せるわけではない」と論じる。

「膨大な正しいデータを学習したとしても、正しい答えを導き出せるわけではない」と語る国立情報学研究所の新井紀子教授

「膨大な正しいデータを学習したとしても、正しい答えを導き出せるわけではない」と語る国立情報学研究所の新井紀子教授

 というのもAIはあくまで数学を基礎とするサイエンスだからだ。AIはあくまで言語を記号として認識し、統計的に処理することで「正しさ」を推論しているにすぎない。言語の「意味」を理解しているわけではないのだ。

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