香港で1日、政府に抗議する大規模なデモがあった。道路占拠を試みた若者に対して武装した警官隊が催涙弾を使用。11月24日の区議選で大勝した民主派は「5大要求」全ての実現を求めているが、政府トップの林鄭月娥(りんていげつが)行政長官は応じない意向を示している。抗議デモは6月に本格化してから間もなく半年だが、収束の見通しはない。
5大要求は、警察の暴力的な取り締まりの是非を検証する独立調査委員会の設置や、普通選挙の実現など。生後9カ月の長女とデモに参加した主婦の李さん(30)は「区議選で民意は明確に示された。林鄭長官は5大要求を受け入れないなら即座に辞任すべきだ」と話していた。
警察は従来、暴力的な行為を招く恐れがあるとしてデモを禁じてきたが、1日は許可した。家族連れやカップルなども含め多くの市民が5本の指を広げて「5大要求は一つも欠けてはならない」と叫びながら行進した。
香港紙「明報」が区議選で投票した市民に対して実施した調査によると、候補者を選ぶ基準を「逃亡犯条例改正案や警察との衝突に関する考え方」と答えた人が37・7%、「政党」と回答した人は30%にのぼった。「地域の生活課題」は13・5%にとどまった。本来は地域課題が問われる区議選で、一連のデモの是非が争点になったことがうかがえる。
11月に香港理工大で暴力的な行動も辞さない「勇武派」と呼ばれる勢力が多数拘束されて以降、平和的な勢力がデモを再び主導し始めており、今月8日にも大規模な集会を呼び掛けている。
一方、香港紙によると、中国の武装警察官ら約1000人が11月下旬、中国・広東省珠海市の香港との境界付近で大規模なデモ制圧訓練を行った。デモ隊を威嚇する狙いとみられる。【香港・福岡静哉】
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2019-12-01 10:23:33Z
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