Thursday, July 28, 2022

食用バッタ、大発生の個体は食べるには不向き - 日経バイオテク

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(画像:123RF)

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 バッタ(バッタ目バッタ科)は国内でもよく見かける昆虫の一種で、現在までに約6800種が知られているとされる。うち一部が食用として研究されている。バッタ目の食用昆虫としては、イナゴやコオロギがあるが、本稿ではそれぞれイナゴ科、コオロギ科として分ける。

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 食品として使えるか否かは、個人で自然採集して食べる例を除き、その個体の生育環境に依存する。大発生して農業被害を起こすことで知られるサバクトビバッタについて、食用利用が検討されることがあるが、農薬や有毒植物を摂取している可能性から専門家の見方は否定的だ。バッタの食用化にあたっては、大発生した野生個体を活用することは難しく、有害物質を含まない餌植物を確保した上で養殖した個体を使う方が現実的とみられる。

 食用昆虫の開発・販売を手掛けるTAKEO(東京・台東、齋藤健生代表取締役CEO)ではトノサマバッタの養殖に取り組んでおり、自社農場で栽培した牧草をエサとして与えている。トノサマバッタは植物食性で、草本のみでの飼育が可能なため、同社では「コオロギなどの雑食性昆虫よりも環境負荷を掛けずに養殖可能」として利用に注力する。

 バッタは相変異することで知られ、例えばトノサマバッタは混み合っていない環境の孤独相では緑色など多様な体色を持つが、混み合った際の群生相では黒っぽい色になる。過密飼育が前提となる養殖下では、野生種を使う限りは緑のトノサマバッタを収穫することは難しい。

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