ムシムシ、じめじめしたこの季節にぴったりなのが、サッパリ食べられる冷やし中華。夏本番を前にレストランに登場するゴルフ場も増えてきた。汗をかいたプレーの合間にコースで味わう冷やし中華はまた格別。夏の定番メニューだが、調べていくとそのルーツは3件の老舗中華料理店にたどり着く[PR]
別盛りスタイルのルーツは仙台「龍亭」

仙台にある「龍亭」の「涼拌麺(元祖冷やし中華)」1430円。中華スープに醤油で味付けをし、オレンジやレモンの生搾り果汁を惜しげもなく投入して作られる特製醤油ダレ。まろやかな酸味であと味スッキリ。麺とタレはネット通販でも購入可能
仙台で初めて冷やし中華が生まれたのは昭和12年のこと。暑い夏だとどうしても中華料理店に人が入らないことから、夏専用の特別メニューとして開発されたのが始まりだという。当初は夏限定で出されていたが、90年代に入ると、ご当地麺としてテレビで紹介されたことから人気に火が付き、通年での提供を開始。混雑するなか、素早く提供できるように、現在の麺と具材を別皿で提供する「具材別盛り」スタイルになった。
「冷やし中華は具材を細く切らないといけないし、ゆでた麺は水で締めないといけない。普通のラーメンに比べると手間がかかる。そこであらかじめ具材を仕込んでおき、別皿で提供すれば、盛り付けの手間も省けるんです」と4代目店主の四倉暢浩さん。ひとつひとつにていねいな仕事が施されており、「冷菜」ともいえる具材をアテに、まずは喉を潤してから麺を味わうのが龍亭流。
この別盛りスタイルがゴルフ場でも増えてきている。
富士山盛りの元祖、東京「揚子江菜館」

明治39年創業、東京・神保町の老舗「揚子江菜館」の[「五目涼拌麺(五目冷やしそば)」1540円。チャーシューは春の山肌、きゅうりは夏の新緑、タケノコで秋の落ち葉、寒天で冬の雪、錦糸卵は山頂にかかる雲など、10種類の具材で富士山の四季を表現
前出の「龍亭」と同時期に提供を始め、冷やし中華発祥の店のひとつと言われている東京・神保町の「揚子江菜館」。名物「五目涼拌麺」は昭和8年から提供されており、10種類の具材に甘酢餡のような、さっぱりとした醤油ダレ。当時の味を守り抜いているが、麺の上にきれいに並べられた具材で富士山を表現しているという。野菜の長さはショートホープ、太さはマッチと同じくらいに切りそろえられ、具材を山肌に沿って盛り付ける。ウズラの卵と肉団子は火口と溶岩に見立てられたものだ。
「料理を目と舌で味わう日本人。この華やかな見た目も、食べる楽しさを与えてくれるます」(陸店長)
冷やし中華といえば、定番のこの盛り付け。モチーフになった富士山の麓のコースで味わうのも乙なもの。
ゴマダレの元祖は京都、実は胡麻を使ってない!?

昭和14年創業、「京都 中華のサカイ本店」の「冷めん(チャーシュー入)」800円。ゴマダレのようなクリーミーなタレは提供開始当初から変わらないレシピで作っている。夏だけではなく冬でも年間を通して人気があるサカイの「冷めん」。HPから通販でお取り寄せも可能
創業当初は喫茶店で、戦時中は洋食店、戦後に中華店となった「中華のサカイ 本店」。昭和28年から提供している「冷めん」は太めのモチモチ麺とオリジナルのタレが特徴的。企業秘密で詳しくは明かしてくれないが、酢とマヨネーズからなる酸味に、からしが効いており、甘みがあって美味。全国で人気のゴマダレのような見た目で、「ゴマダレの元祖」とよく言われるが、実は胡麻は一切使っていない。ただ、クリーミーかつパンチのある独特の味わいが、ゴマダレ冷やし中華の原型になったとも言われている。とくに関西圏では昔から人気が高く、正月に食べる風習もあるのだとか。
これらの他にも、ピリ辛ダレの四川風冷やし中華など新、こだわりの“ひやちゅう”を提供するコースも。次のラウンド、お昼は冷やし中華で決まり!
クラブハウスで食べる、おいしい冷やし中華は、6月21日(火)発売の週刊ゴルフダイジェストの特集にて。
※週刊ゴルフダイジェスト7月5日号より
からの記事と詳細 ( 「別盛り」「富士山盛り」「ゴマダレ」、ゴルフ場で食べる冷やし中華のルーツはどこ!? - みんなのゴルフダイジェスト )
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