大人も子どもも大好きな、甘いチョコレート。北海道の医学生が、甘くておいしいだけじゃない“特別なチョコレート”を作っています。どんな人でも食べやすく、栄養たっぷりのチョコレートなんです。
医学生が作るチョコレート
そのチョコレートを作っているのは、北海道大学の医学部に通う中村恒星さん(24)。札幌や東京の学生たち4人で、日々チョコレートの試作を重ねています。
中村恒星さん
「今まで世の中にないものを作るので、試しながら作っています」
ポテトチップスがとげのよう…
中村さんが活動を始めたのは1年前。一人の難病患者との出会いがきっかけでした。札幌市に住む宮本恵子さん。生まれつき「表皮水疱(ほう)症」を患っています。皮膚や粘膜が弱い難病で、少しの刺激でも痛みがあり、皮膚がはがれたり、水疱ができたりしてしまいます。
宮本恵子さん
「口の中の粘膜も弱いので、水疱ができるしむけちゃうし。食べる楽しさがほとんどない」
おかゆなどやわらかいものしか食べることができない生活。栄養をとるために飲むドリンク剤はどろっとして味がなく、“エサ”にしか思えない。何より、周りの人と同じものを食べられないことが辛かったといいます。
チョコレートを開発中 中村恒星さん
「ポテトチップスを食べると、とげのついた板を食べるくらい痛いとおっしゃって。1年365日そういう生活をしていかなきゃいけないと聞いて、その状況を誰かが変えないといけないし、変わらないのであれば僕がやってしまおうと」
“食べる楽しさ”を届けたい
そこで目をつけたのが、様々な食材を加えながら味や食感を調整できるチョコレートでした。
中村恒星さん
「チョコレートって、パキッと割って一緒に食べるっていうところがポイントかなと思っていて。食に制限のある人にただ渡して終わるんじゃなくて、半分に割って一緒に食べられる。僕も食べたいと思えて患者さんも食べられるものがチョコレートだったんです」
栄養が偏りがちになる患者さんのため、少しでも多く栄養を盛り込みたい…。大学で栄養学を学ぶ友人と協力しながら、きなこや抹茶、アーモンド、昆布の粉末などの素材を加え、栄養がバランス良く含まれるよう工夫を重ねてきました。
栄養価を高めながらチョコレート本来のおいしさを引き出すため、地元のチョコレート店にもアドバイスをもらい、カカオ豆の発酵や焙煎具合を探りました。
もっとも工夫が必要だったのは、皮膚の弱い人でも食べられるよう、形や口溶けの良さです。とことんこだわりました。
例えば
バターが多いほうが口溶けはよくなり、若干甘くなる…
厚みがあるとかむ力がいるし溶かすのに時間がかかる…
1年にわたる試行錯誤を経て、口溶けがほどよく、カルシウムや鉄分、ビタミンなど30種類以上の栄養素が含まれるチョコレートが完成しました。
みんなと同じものが食べられる!
中村さんたちは、試作したチョコレートを表皮水疱症の患者さんの交流会に持ち込み、食べてもらいました。
患者さんの感想は…
「おいしいです。栄養のためにしょうがなく食べるのではなく、普通においしく食べられるのでありがたいです」
「やわらかいですね。普通は溶けるまでの間に口の中で転がしていたら角があたって血が出たりするので、今びっくりしました。おいしいです」
評判は上々でした。
中村さんは今後、年齢や好みに合わせて味のバリエーションを増やそうと考えています。
チョコレートを開発中 中村恒星さん
「おいしくという部分はこだわって。周りと同じものが食べられたという一つがあることで、日々の生活の潤いや喜びを持ってもらうことができたらうれしいです」
表皮水疱症の患者さんだけでなく、高齢の方などにも食べやすく、バランス良く栄養がとれるこのチョコレート。
中村さんたちは、4月からインターネットのサイトを通じて販売を開始する予定です。
2020年4月6日
"食べる" - Google ニュース
April 07, 2020 at 09:02AM
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NHK札幌放送局 | 「難病でも食の喜びを」医学生が挑む“栄養チョコレート” - nhk.or.jp
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