Sunday, November 26, 2023

沖縄では水飴をかき氷とともに食べる - デイリーポータルZ

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先日子供たちと地元の小さなお祭りに行ったのだが、そこで水飴をせがまれた。買った水飴が上の写真である。
こんな感じでかき氷の上に水飴が乗っているのが沖縄では一般的なのだが、これってどうやら沖縄だけらしいのだ。

沖縄の屋台にある「水飴」

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 まずは「かき氷に乗った水飴」がどんなものなのか。実際にまつりで出ていた出店の様子をご紹介したい。左側がかき氷シロップ、右側のタッパーに入っているのが水飴。
かき氷シロップのように水飴にも各種フレーバーが用意されている。

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 ちなみに水飴はかき氷と同じ値段で300円だった。

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 フレーバーを指定して水飴を注文すると、割り箸で水飴をからめて

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 かき氷に乗せて出してくれる。かき氷にはほんの少しだけシロップをかけてくれた。あとはこれを普通に舐めていくのだが、水飴も楽しめるし残った氷も食べられるし二度美味しい。これが沖縄の水飴のポピュラーな食べ方である(フレーバーの味はしないけど)。

このかき氷オン水飴のスタイルなのだが、ネットなどを検索しても沖縄しか事例が見つからない。つまり、どうやら沖縄だけのものらしいのだ。確かになんとなくそんな気もしていたけれど…。

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沖縄の水飴は運動会の定番らしい

沖縄の水飴の詳細を調べるべく、まずはTwitter、もといXで情報を募ってみた。以下は寄せられた情報の抜粋である。

・大阪のお祭り屋台では透明な水飴が割り箸に刺さって渡されて、割り箸二本で練り練りして食べてたよー。

・お祭り屋台で水飴はあった。コップとかにも入ってないから練ってるときに落ちて終了とかあった。

・水飴の屋台って沖縄だけ?!?!たしかに見ないな??

・お祭りで水飴ってないの????かき氷派と水飴派があったよ笑

・これが食べたいのに、こっちじゃなんか変なカピカピのモナカの欠片みたいなせんべい?に挟まれて来て美味しくない…ぬるいからトロトロだし…悲C

・静岡県出身ですが。かき氷はかき氷、水飴は型抜きの景品として煎餅に挟まれていました。

まず、お祭り屋台で水飴が販売されているのは沖縄県外にもあるようだ。ただ、割り箸に絡めた水飴のみ、あるいはせんべいにはさんで食べることが一般的。かき氷の上に水飴を置くスタイルで水飴を食べているのはやはり沖縄だけのようだ。

・水飴とかき氷って当たり前だと思ってたし水飴単体で売ってる屋台見たこと無いな〜、運動会のとき絶対に校門付近で屋台出してる

・最近見かけなくなったなぁ。小学生の頃、運動会の時に食べたりしたなぁ。

・先月小学生の甥姪の運動会へ行ったら校門前で水あめとかき氷売ってて懐かしい〜!って思ってた!

・小学校の運動会の時に正門前で売りに来てたなぁ。昼飯時に買ってもらってたわ。

・小学校の運動会の後、校門に水飴屋さんがくるのだけが楽しみで、大嫌いな運動会に出ていた。水飴逃した年は悔しくて泣いた。

次に注目したいのは販売されている場所。Xに集まった情報では圧倒的に「運動会の校門付近」が多い。これまた沖縄県だけなのか調べてみないと分からないのだけど、運動会の日の校門付近には確かに小さな出店が出ていることが多い。 

息子の小学校には運動会の日にはわたあめ屋が出店をしていて長蛇の列ができている。

・これって、一緒に食べるものじゃなくて水飴が溶けないように氷があるんじゃないの???小さい頃氷は食べたらダメ!って言われてたんだけど……?

・あ、そうそう。かき氷は水飴を冷やすための物で、食べる為じゃないはず

もう一点コメントがあったのは「かき氷はあくまで水飴を冷やす用」であるとのコメント。冒頭で紹介した水飴はかき氷にもシロップをかけてくれていたのだが、もともとは何もかけないものが正解でシロップをかけるのはちょっとしたサービスなのかもしれない。

・みんなこれ食べて乳歯抜けてた!

・乳歯抜き抜きマシーンとも言える

最後に「これで乳歯が抜けた」という意見も多々あった。小学生っぽい思い出で微笑ましいが、乳歯抜き抜きマシーンは言い過ぎじゃないだろうか。 

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パーラーでも聞いてみる

Xでは色々と情報が集まった。実際のところを出店の方に聞いてみたかったのだが、お祭り限定の出店者を探すのは難しく(沖縄県出店業事業協同組合というところに問い合わせを送ってみたのだが返信は無かった)、調査は暗礁に。

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寄せられた情報の中に「公園に出店している移動式パーラーでは水飴が売っている場所がある」という情報があったので公園を巡ってみたところ、見つけたのだ。水飴を売っている移動式パーラーを…!

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しかし、水飴を買いながら話を聞いてみたのだが「これが沖縄だけかは分からない」「水飴は一斗缶で買っている」「フレーバーは水飴にかき氷シロップを混ぜている」という情報以外は聞くことができなかった。

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ただ、正しい水飴の食べ方は教えてくれた。Xで募ったコメントにもあったように「かき氷で水飴を冷やして固めて食べる」、「柔らかくなってきたらまたかき氷をまぶして水飴を冷やす」を繰り返して食べるのが正しい食べ方らしい(残ったかき氷はどうするのが正解なのだろうか)。

 残念ながらいつ頃からあるのか、何が発祥なのかは不明のままだったが気温の高い沖縄でおいしく水飴を食べる工夫的なものが今も脈々と受け継がれているのだろう。

沖縄の出店は面白い

沖縄の出店は他にも変わった点が多い。例えば綿飴を作る機械も日本本土のものと沖縄のものだと若干形式が異なっているらしい。1店舗があり得ないくらいの種類の食品(たこ焼き・お好み焼き・リンゴ飴、チョコバナナ、焼きそば…などなど30品目くらいはある)を扱うのも沖縄ならではだろう。このあたりも面白いので引き続き調べてみたいと思う。

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