突然の眠気に襲われたり、トイレのことで頭がいっぱいになったり……。こうなったらもはや運転は楽しいどころか苦行に……。その体調変化の原因のひとつは食べ物。そこで、快適なドライブを楽しむために避けるべき食べ物を紹介しよう。
文/斎藤由紀子、写真/写真AC
■大盛りごはん、甘~いお菓子は眠気のモト
運転中に眠くなる原因は寝不足、過労など、さまざまだが、なかでも注意したいのは食事。食後に眠くなるのは当然と思うかもしれないが、それは大間違い。食事をして眠くなるのは、食事内容に問題があるからなのだ。
その理由は「血糖値」。血糖値が急激に乱高下すると脳のエネルギー源であるブドウ糖の脳への供給が滞り、眠気やだるさ、集中力や注意力の欠如といった症状が表れるのだ。
血糖値が乱高下を引き起こすのが糖の多い食事だ。糖を多く含む食品は、ごはんやパン、うどんなどの炭水化物、スナック菓子、砂糖をたっぷり使ったお菓子など。これらの食品を単品で食べると糖が体内で急激に吸収されて血糖値が乱高下してしまう。
血糖値の乱高下を抑えるには、炭水化物を食べるときは、牛丼やかつ丼、ラーメンなどの単品メニューを避けて、野菜などのおかずもしっかり食べられる定食ものを選ぶことが有効だ。
どうしても単品メニューを食べるたいなら、野菜のおかずを一品プラス。ラーメンなら、ちゃんぽんなどの野菜が多めにトッピングされたものを選ぶなどの工夫をしよう。
また、「サラダやおひたしなどの野菜のおかず」→「肉や魚などのおかず」→「ごはんやパンなどの主食」の順番で食べると血糖値の乱高下をより効果的に防ぐことができる。
■突然の腹痛に襲われないために避けるべき5つの食品
運転中の腹痛や便意はツラいだけではなく、運転に集中できなくなってしまい、運転にも支障が出てしまう。
腹痛を起こす原因となる食品は下記のとおり。
●脂っこい食品
こってりした脂質の多い食品は腹持ちが良い反面、消化が悪く、胃腸に負担をかける。特に、腸が刺激されて下痢を起しやすくなってしまう。揚げ物、背脂たっぷりのこってりラーメン、ファストフード、特に、フライドポテトのような脂っこいものは避けよう。
●牛乳・乳製品
健康に良いといわれるチーズやヨーグルトなどの発酵食品だが、こちらも脂質が多く、下痢や腹痛の原因になることがある。また、牛乳には腸のぜん動運動を高めて排便を促す作用があるため、普段の生活のなかでは有用だが、運転中には不意の便意に襲われる可能性があるので控えたい。
PA・SAなどの定番スイーツのひとつ、ソフトクリームは乳製品であるだけではなく、糖や脂質もたっぷり、さらにお腹を冷やすという、いくつもの難ありの食品。そのため、普段から胃もたれしやすい、下痢をしやすいなど、胃腸が弱い人は避けたほうがいい。
●食物繊維の多い食品
ごぼうやさつまいものような食物繊維の多い食品は整腸作用はあるものの、腸内にガスを発生させ、それが刺激となって腹痛を起すおそれがある。そのため、長時間にわたり運転をしなくてはならない場合は、前日の夕食から食物繊維の多い食品を控えよう。
●刺激物
辛いもの、酸っぱいものなどは胃腸を刺激して腹痛を引き起こすことがある。カフェインも刺激物のひとつ。カフェインのとりすぎにより腸のぜん動運動が過剰になって下痢を起こすことがある。カフェインの多い、コーヒー、緑茶、ウーロン茶、紅茶、コーラ、エナジードリンクなどはとりすぎに注意したい。
●硬水
硬水に多く含まれるマグネシウムは大量に摂取すると下痢を引き起こすことがある。ミネラルウォーターなどの場合はラベルに「硬水」「軟水」の表記があるので、迷わず軟水を選ぼう。
硬水、軟水とラベルに記載されていない場合は、硬度の表示を確認して、硬度が60mg/L未満のものを選べば安心だ。
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