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2024.02.23
一部の人間に富が集中する経済のあり方が批判されている。特にコロナ禍以降は人々の意識にも変化に兆しがあるという。経済アナリストの森永卓郎氏と、東京大学大学院教授の鈴木宣弘氏の対談書『国民は知らない「食料危機」と「財務省」の不適切な関係』(講談社+α新書)から一部を抜粋・再編集してお届けする。
連載第3回前編
これから大変革の時代がやってくる
森永卓郎(以下、森永) 私は昭和32年生まれで、周囲の大人たちはみんな太平洋戦争を経験していました。戦争中は食い物がまったくなかった。サツマイモを植えたけど、イモが大きくならない。だからイモのつるばかり食べたと聞かされていました。サツマイモのつるなんて、まずくて食えたものじゃないですよ。
そういう話を聞かされていましたから、いずれ食料危機が現実になると聞いても、それほど驚きはない。グローバル資本主義の崩壊も迫っているわけですから、そのくらいの大変動は覚悟しています。
大変動は経済だけではありません。政治システムの崩壊ももうすぐだと思っています。明治維新のような大変革の時代がやってきます。
「創業100年企業」が大量に生まれている
森永 実はこの3年ぐらいで、「創業100年企業」が大量に生まれているんです。毎年1000~2000社くらいのハイペースで。なぜかと言うと、いまから100年ぐらい前に創業した企業が大量にあったから。
いまから100年前に何が起きたのか。
そのころはちょうど不況の時代でした。第1次世界大戦が終わり、戦争特需、日本にとっての外需が喪失しました。
そこにスペイン風邪の大流行が発生し、世界経済がダメージを受けた。
その直後、今度はウォール街で大暴落が発生し世界恐慌がはじまった。日本は昭和恐慌に苦しむんですが、その影響で庶民のライフスタイルが大きく変化する。変化を余儀なくされたというか、庶民が初めて積極的にライフスタイルを変えていった時代なんです。
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