政府は26日、2021年度の文化勲章受章者と文化功労者を発表した。文化勲章はプロ野球・読売巨人軍終身名誉監督の長嶋茂雄氏(85)ら9人で、野球界からの選出は初めて。スポーツからは、08年度に受章した水泳の古橋広之進氏(09年に死去)以来となる。 【写真特集】長嶋茂雄さんの軌跡 前編=現役時代~第1次政権
長嶋氏は1958年、立教大から巨人入り。翌年の天覧試合でサヨナラ本塁打を放つなど勝負強い打撃で活躍した。プロ野球を国民的スポーツに高め「ミスター・プロ野球」と呼ばれた。
2005年に文化功労者。13年には巨人と米大リーグ・ヤンキースなどで活躍した松井秀喜氏(47)と国民栄誉賞を同時授与された。7月の東京五輪開会式に、聖火ランナーとして王貞治氏(81)、松井氏とともに参加した。
このほか文化勲章には、今年のノーベル物理学賞に決まった気象学・気候学の真鍋淑郎(しゅくろう)(90)、分子生物学の岡崎恒子(88)、短歌の岡野弘彦(97)、文化人類学の川田順造(87)、洋画の絹谷幸二(78)、歌舞伎の尾上菊五郎(79)、バレエの牧阿佐美(87)、数学の森重文(70)の各氏が選ばれた。牧氏は20日に死去したため、同日付の受章となる。死去後に受章が決まったのは1986年度以来で、4人目。受章者は文化功労者から選ばれるため、真鍋氏は功労者としても顕彰される。
文化功労者は俳優・歌手の加山雄三氏(84)やアニメーションの富野由悠季氏(79)ら21人を選出した。
文部科学省によると、初の受章・顕彰分野は文化勲章のバレエ、文化功労者の表面科学、遺伝医学・ゲノム医学、児童文学、日本語学。女性は計7人で、過去最多となった。
文化勲章の親授式は11月3日に皇居で、文化功労者の顕彰式は同4日に東京・虎ノ門のホテル「The Okura Tokyo」で行われる。(文化勲章受章者、文化功労者の業績は明日の朝刊に掲載予定です)
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