豪マッコーリー大学の研究チームにより、たった8日間にわたって欧米型の食事(飽和脂肪や精製糖が多く使われている)を食べ続けるだけで、食欲の調節や記憶をつかさどる脳の一部、海馬(かいぶ)の機能を損なわせることが明らかになったそう。この内容をオーストラリア版ウィメンズヘルスからご紹介。
この実験では、痩せていて健康的な20代の生徒110人を対象とし、2つのグループに分かれて、それぞれ異なる食生活を実践してもらった。
実験の初日と最終日は、被験者全員にミルクシェイクとサンドイッチ・トーストの朝食を食べてもらい、一つのグループには、ベルギーワッフルやファストフードチェーン店の食事や飲み物、デザートを6日間食べてもらい、もう一つのグループは、普段と同様の食生活を送るように指示をしている。
実験期間の前後に、甘いものが好きかどうか、食べたい欲求の度合いを測定してもらったところ、興味深いことに、ジャンクフードを食べていた被験者たちは、そうでない被験者たちに比べて、(満腹にもかかわらず)甘いものを食べたい欲求の度合いが高かったことが判明。さらにこのグループは、同時に実施された記憶・学習テストのパフォーマンスも低かったという。
これを受け研究者は、「ジャンクフードには、食べたいという欲求を増幅させて、自制心を弱める作用があるようです」と発表している。
「例えば、ケーキやチョコレート、ポテトチップスを見ると、私たちはそれがどれほどおいしいのか記憶しているわけです。しかし通常であれば、満腹になると海馬はこのような記憶を抑制し、食べたいという欲求を減少させます。今回の研究では、若くて健康的な成人が約1週間ジャンクフードを食べ続けたことによって海馬の機能が弱まり、満腹のときでさえもジャンクフードを食べたい欲求が高まるという事実が明らかになりました」
※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。
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