Wednesday, March 18, 2020

食べるバラが好調 加工品売り上げ5倍に 愛知の法人(日本農業新聞) - Yahoo!ニュース

 愛知県西尾市と碧南市のバラ農家9戸で組織する、農事組合法人レインボーが開発したバラのジャム「Vaguelette(ヴァグレット)」などの加工品が話題を呼んでいる。2015年に同名の食用バラ品種を使って開発し、加工は全て手作業で行う。ジャムの他、シロップやパウダー、花びらなども商品化した。ホテルや製菓店などからの引き合いが強く、口こみで評判が広がり、発売当初と比べて売り上げを5倍に伸ばした。

 バラ「ヴァグレット」は国産のオリジナル品種で、花びらはしっとり柔らかく肉厚。通常、花弁は熱を加えただけで花の色や香りを失うが、「ヴァグレット」は鮮やかな色合いと芳香がとどまる。保存性や加工性にも優れ、低温保存すれば鮮度が損なわれにくい。ジャムやフリーズドライ製法のパウダーは1年間、花びらは鮮度保持袋に入れれば2週間の保存が利く。

 切り花用のバラと栽培区域を分け、食品基準での農薬管理を徹底。酢やでんぷんなど自然由来の農薬を使い、減農薬栽培を心掛ける。朝摘み・即日出荷で歯応えのある食感の良い花びらを届ける。同法人は、観賞用バラの消費が減少傾向にあるため、14年に加工品開発に着手した。

 バラは最近、食材としてケーキやチョコレート、飲料など幅広い用途で活用されている。発売当初は販売に苦戦した。食材の添え物として、さまざまな花弁が使われだしたことをきっかけに認識され、売り上げを伸ばして今では黒字になったという。

 企画・開発に当たった若山アキ子さん(61)は「固定観念にとらわれず、バラの“花”としての力を多方面に広げていきたい」と話す。

日本農業新聞

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