【北京=池田慶太、田川理恵】安倍首相は23日、北京で
両首脳の会談は、今年6月の主要20か国・地域(G20)首脳会議にあわせて大阪市で行われて以来、約半年ぶりで、来年4月に予定される習氏の国賓来日の成功に向け、協力を強化することで一致した。
両首脳は会談で、北朝鮮に対し、国連安全保障理事会の北朝鮮制裁決議の完全な履行を求めることを確認した。習氏は今後の制裁緩和を求めた。北朝鮮は米国との非核化交渉の期限とする年末を前に挑発行為を続けており、首相は習氏に対し、米朝協議の進展に向けた支援を求めたとみられる。首相は、北朝鮮による日本人拉致問題の解決に向けた協力も改めて要請した。
沖縄県の尖閣諸島周辺海域で中国公船による活動が活発化していることについては、首相は習氏に自粛を強く求めた。両首脳は自衛隊と中国軍の偶発的な衝突を回避する「海空連絡メカニズム」などを通じ、海洋安全保障分野の協力を進めることで一致した。首相は中国国内で日本人の拘束が相次いでいることも取り上げ、早期帰国の実現や情報提供など速やかな対応を求めた。
首相は混乱が続く香港情勢については、「大変憂慮している」との懸念を習氏に伝え、「一国二制度のもと、自由で開かれた香港が繁栄していくことが重要だ」と強調。新疆ウイグル自治区の少数民族問題では、国際社会に対し、「透明性をもった説明」をすることを促した。
日中関係では、習氏は「私と首相が緊密な意思疎通を保って新しい段階に押し上げ、両国国民にさらに福祉をもたらしていきたい」と指摘。首相は来年4月に予定される習氏の国賓来日について、「極めて重視している。私たちの手で日中関係を次なる高みに引き上げたい」と意欲を示した。
首相は北京での日程を終えた後、成都へ向かった。24日に中国の
2019-12-23 13:21:00Z
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