阪神は25日、今季限りで現役を引退した藤川球児氏(40)が球団新ポスト「スペシャルアシスタント(特別補佐)」に就任することを発表した。
球団がユニホームを脱いだばかりの選手に特別な役職を用意するのは極めて異例。在籍19年の功労者に対する敬意の表れといえる。新外国人調査などを含めた編成面のサポートから新設された女子硬式野球クラブチーム「阪神タイガース Women」の指導まで広範囲での活躍が期待される。
藤川氏は「この度、阪神タイガースから『Special Assistant』という役職をいただき、サポートをさせていただくことになりました。チーム運営、選手、スタッフへのサポート、そして野球界の更なる発展に向けて、次世代の野球界を担う子どもたちや女子野球も含め幅広くタイガースを支えていきたいと思います。今まで以上に野球界、そして阪神タイガースに貢献していくことをファンのみなさんにお約束しますので、今後ともよろしくお願いいたします」と球団を通じてコメントした。
◆藤川 球児(ふじかわ・きゅうじ)1980年7月21日、高知市生まれ。40歳。高知商から98年ドラフト1位で阪神入団。05年に当時のプロ野球記録となるシーズン80試合登板。07年は当時のプロ野球記録の46セーブ。12年オフに米大リーグ・カブスへ移籍。13年6月に右肘じん帯再建手術。レンジャーズを経て、15年6月に四国アイランドリーグplusの高知に入団し、同年オフに阪神復帰した。NPB通算782試合で60勝38敗243セーブ、防御率2・08。MLB通算29試合で1勝1敗2セーブ。185センチ、90キロ。右投左打。
◆球界の主な特別職
▽阪神・掛布雅之氏 13年オフにGM付育成&打撃コーディネーターに就任して、主にファームの指導に携わった。2軍監督退任後の17年オフにはオーナー付シニアエグゼクティブアドバイザーとして、フロント入り。今年から電鉄本社内の新ポスト「HANSHIN LEGEND TELLER」に就き、藤原オーナーらと定期的に試合を観戦している。
▽日本ハム・稲葉篤紀氏 15年にスポーツ・コミュニティ・オフィサーに就任。地域の環境整備に向けた行政団体との協議、ファイターズアカデミーへの定期参加といった競技普及などに努めている。
▽DeNA・三浦大輔氏 16年限りで引退し、17年1月にスペシャルアドバイザーに就任。野球振興や横浜の街、球団の発展に貢献する役割として新ポストが設立された。来季から1軍監督。
▽ソフトバンク・城島健司氏 昨年12月に王会長付特別アドバイザーに就任。15年ぶりの球団復帰で、今春は第2クールまで宮崎キャンプに帯同し、王会長の教えを柳田らに伝授した。
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