海鮮丼は日本人にとって魅力的なごちそうです。
しかし、基本的にはお店で食べるもの。自宅で複数の海産物を揃え、丼を作るのは容易ではありません。
と、思っていたら「瓶ドン」という商品を見つけました。「瓶」に入った「丼」という意味らしいです。
冷凍庫に常備しておいて特別な日に食べてもよいし、見映えもよく意外性や驚きもあるので贈り物としてもよさそうですが……なぜ瓶に入れたのか? 冷凍して届くものがおいしいのか? 実際に取り寄せて食べてみました。
「瓶ドン」ってどういうこと?
「瓶ドン」は岩手県にある海産問屋「川秀商店」の商品。三陸で獲れた新鮮な食材を小さな瓶にギュッと詰めた商品です。今回は5本セットをお取り寄せしてみました。
瓶ごと冷凍状態で届き、賞味期限は3〜4か月ほど。
今回は5種類の味が楽しめるセットを注文
瓶ごと凍った状態で届きます! 解凍しただけでおいしく食べられるのかちょっと不安……
今回届いたのは「タコ」「ウニ」「イカ」「アワビ」「宮古トラウトサーモン」の5種類。ほかにも「毛蟹」(2本セットでのみ販売)があるようです。
筆者にとってはどれも心躍る大好物ばかり
冷凍されているので、食べるときには冷蔵庫に入れて半日ほど解凍します。公式ページには解凍方法として「冷蔵庫で5時間程度」と書かれていました。
解凍してもギュッと詰まった感じは変わらず!
こうして並べてみると海鮮が瓶にぎゅっと入っているだけで美しい……。並べると圧巻です。
並べると美しいですね
食べ方はお茶碗の温かいご飯の上に瓶から出してのせるだけ。味は付いています。
海鮮丼ということでついお醤油をかけたい気持ちにはなるのですが、種類問わず全体的に塩味は強めだったので、何もかけないことをおすすめします。
瓶の口が狭いのできれいに取り出すのはちょっと苦労しました。細長いスプーンがあるとベスト
もちろん、瓶から直接そのまま食べてもOK。お酒のよいアテになりそうです。しかし気になるのは、半分くらいを占めるめかぶ。それが食べたときの満足度にどれくらい関係してくるかは、後ほど考察します。
「瓶ドン」5種類を食べ比べ!
ここからは各味を食べ比べてみます。
「イカ」
まずはイカです。
「瓶ドン・イカ」
海鮮丼状態にするとこんな感じ。
イカの「瓶ドン」を海鮮丼に
盛り付け方について「ご飯の真ん中にメインの具材を、周りにメカブを回しかけるように盛り付けるのがおすすめ」と書かれていたのですが、瓶から上手に盛り付けるのはなかなか難しく、一度別皿に出してからやっても何だかうまく行かなかったので、直接ごはんの上にバーっとかけるのがベストでした。
中身はイカ・醤油漬けイクラ・めかぶが3:1:3くらいの割合で入っています。
イクラのクオリティーが高く、全体の満足度を底上げしている
すべての「瓶ドン」に共通して入っている「醤油漬けイクラ」ですが、さすが岩手県というか、ぷちぷち食感は冷凍から解凍までの行程を経ても一切損なわておらず、味も濃厚でおいしかった!
瓶の中身が全部イクラバージョンのものも欲しいくらいです。
イカの食感もよい!
イカもねっとりとした食感で、塩味もしっかりと付いています。おろしたての刺身とは異なり、しっかり漬け込まれたイカのおいしさがあります。
「ウニ」
続いてはウニです。
「瓶ドン・ウニ」
ウニ・醤油漬けイクラ・めかぶが2:1:2くらいの割合で入っています。
ウニの「瓶ドン」を海鮮丼に
使用されているのは上品な味のキタムラサキウニ。ウニは冷凍したからか、どうしても細切れな食感。かたまりのまま維持することは難しいのかもしれません。ウニの特性上、冷凍するとこうなってしまうのかな。
味も生ウニほど濃厚ではなかったです。
ウニは冷凍するとどうしてもこうなるか……
「タコ」
続いてはタコ。
「瓶ドン・タコ」
中身はタコ・醤油漬けイクラ・めかぶが3:1:3くらいの割合で入っています。
タコの海鮮丼に
タコが大きめなのがうれしい
冷凍に強いタコは食感もしっかりあり、ひと切れが大きめなのもうれしかった!
「瓶ドン」はカツオエキスを使用しているのですが、噛みしめるごとにその味もしっかり味わえます。
「宮古トラウトサーモン」
続いては宮古トラウトサーモン。
「瓶ドン・宮古トラウトサーモン」
中身はトラウトサーモン・醤油漬けイクラ・めかぶが3:1:3くらいの割合で入っています。
トラウトサーモンの「瓶ドン」を海鮮丼に
トラウトサーモンもひと切れがでかい!
トラウトサーモンもひと切れのサイズが大きく、箸でつまむとだらんと垂れるほど!
5種類の中でも特に冷凍→解凍で食感や味が損なわれそうな食材ではあるものの、食感は決してお刺身と遜色なく、生臭さも皆無なのがすごい!
新鮮な食材ということもあると思いますが、50年以上海産物を扱う会社ということもあり、下処理技術と冷凍技術も高いのでしょう。
「アワビ」
最後はアワビです。
「瓶ドン・アワビ」
海鮮丼状態にするとこんな感じ。中身はアワビ・醤油漬けイクラ・めかぶが2:2:3くらいの割合で入っています。
アワビの「瓶ドン」を海鮮丼に
コリコリ食感がめちゃめちゃおいしい!
アワビなんてなかなか食べる機会がありませんから、ラインアップに入っているとテンションが上がります。
そして、貝なのに生臭さは一切なく、独特のコリコリ食感が変わらず楽しめます。岩手県のアワビはミネラル豊富な海藻を食べて育つことで身が締まり、旨味が凝縮されるのだそう!
気になる「めかぶ多すぎ問題」について
さて、5種類食べてみたので「めかぶ多すぎる問題」について考えてみようと思います。
すべての「瓶ドン」にめかぶが5割ほど入っており、最初は「この分もメイン食材ならいいのに」と正直思いました。
具の半分くらいがめかぶ
しかし、海鮮丼にしてみると、実はこのめかぶの食感がアクセントになっていることに気づきました。そもそもめかぶ自体がコリコリ食感でとてもおいしいので、「めかぶ=がっかり」感は皆無。
ねばねば食材で身体にもよいので、健康志向の方にはうれしい海鮮丼となるのではないでしょうか。
製造元の川秀商店に質してみたところ、「瓶ドン」は岩手県宮古市を盛り上げようと発案された商品なのだそう。獲れたウニを牛乳瓶に入れる岩手県沿岸地方の文化をヒントに、海産物を瓶に入れるという斬新なスタイルに行き着きました。使用する海鮮は三陸産の魚介類に限定していると言います。
めかぶが多い理由については、「宮古市内の飲食店では、それぞれ店オリジナルの瓶ドンを用意しています。もちろんめかぶなしもありますよ」とのこと。元々めかぶを使った商品を製造していたこともあり、めかぶと魚介類の組み合わせがおいしいことから必然的に入れたのだと言います。
もちろん魚介類は年々漁獲量が減ってきており高価なので、コストダウンの意味もあるようです。
購入した人の感想では「ご飯にかけて食べるのがいちばんおいしい」が最も多く、「お酒のおつまみとしてよい」という人も少なくない様子。
変わった楽しみ方だと、冷たいおそばやうどんなど麺類にかけてもおいしいのだそう! 気分やシーンによってさまざまな楽しみ方ができるんですね。
【まとめ】ここぞのときに活躍してくれそう
5種類を実際に食べてみて、海鮮丼としての味のクオリティーは非常に高いと感じました。量は決して多くはないものの、おいしいので満足感も高いです。
とはいえ、量に対しての価格を考えると決して安い買い物ではありません。
自分へのご褒美や、大切な人への贈り物として「ここぞ!」というときに活躍してくれる存在だと思います。
からの記事と詳細 ( 瓶に入った丼「瓶ドン」……オシャレだけどどう食べる?おいしいの? - 価格.comマガジン )
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