この時期、おしゃれをしてフレンチレストランに行かれる人もいるのでは? フランス料理のコースでは食べ方にマナーがあります。今回は、特に間違えやすいポイントをピックアップし、(一社)日本プロトコール&マナーズ協会松田玲子先生に教えていただきました。
【 気品を身につけるシンプルな教え#61フレンチのマナー編 】後編
スタッフの方がワインを注ぎにきた時に、もう飲めない場合は?
飲めない場合であっても、まず「ありがとう」と伝えてから「結構です」と断りましょう。
パンにそのままかぶりついてはいませんか?それは絶対NGです
パンはかぶりつかずに、ひと口サイズに手でちぎってからいただきます。また、ちぎった後のパンの切り口はお相手の方に向けずに自分側に向けておきます。ちぎった後の切り口はあまり見栄えは良くないものですからね。これもお相手への心遣いでもあります。
パンを食べるタイミングはいつからで、いつまで食べてよい?
パンは、基本的には出されたタイミングから食べてOKです。食事中は好きな時に食べて構いませんが、食べてよいのはデザートの前までです。また、パンには口の中をリセットする役割もあります。料理と料理の間に、パンを食べると良いでしょう。
ただし、パンを食べすぎてメインのお料理が食べられない、なんてことのないように気を付けましょう。
バターはどう取り、どう塗ったらよいかご存じですか?
バター皿にあるバターをバターナイフに載せて自分のパン皿に移します。この時、バターは皿の縁ではなく、皿のくぼみの中に置きましょう。バター皿にお相手の分もまとめて置いてある場合も、バターは必ずパン皿に移動させて使用します。
パンは一口大にちぎってから、バターナイフでバターをつけます。ちぎっていないパンに直接バターを塗るのはNGです。バターナイフの刀は自分側に向けましょう。
パンくずが落ちても拾わなくていいの?
パンくずが落ちてしまうのは当たり前なので、気にしないようにしましょう。手で払い落したり、かき集めるのはスマートではありません。パンくずは、パンを下げた後にお店の人が片付けてくれるのでお任せしましょう。
テーブル・マナーにはさまざまな形式がありますが、マナーで重要なことは形式だけではなく、「なぜ、そうするのか」といった奥に秘められた相手を思いやる心や、文化、歴史があるからです。普段の食事からその背景を意識していただくことで、いざと言うときにも慌てずに美しく振る舞うことができますね。
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