われわれが普段当たり前に行っている“食べる”という行動は、先行期(認知期)、準備期、口腔期、咽頭期、食道期に分けられ、これを「摂食嚥下5期」と呼びます。
先行期(認知期)は、食べ物を認識して口に運ぶ時期のことです。われわれは食べ物を見ると、「これはこんな味がして、こんな感じの食感で、こんなふうに食べればいいんだ」ということを、これまでの経験を基に無意識的に判断しています。当たり前のように聞こえますが、じつは高度な作業で、認知症の高齢者が食事を食べなくなる原因のひとつがここにあります。
認知症の高齢者は、食べ物に対する記憶もなくなってしまっているケースがあります。すると、食べ物を見ても「見たことのない得体の知れないもの」と感じ、食べようとしなくなってしまうのです。健康な人でも、遠い異国の地で見たことも聞いたこともない食べ物に出合ったときは食べるかどうかをちゅうちょすることが多いでしょう。認知症の高齢者は毎食それが起きているのです。
からの記事と詳細 ( 「食べる+のみ込む」5つのステージにクスリが影響を及ぼす|高齢者の正しいクスリとの付き合い方 - 日刊ゲンダイヘルスケア )
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