本場フランスの『picard(ピカール)』にはアジア系の料理や食材(冷凍食品)が豊富に取り揃えられている……という件について前回の記事でお伝えした。今回ご紹介するのは、フランス・ピカールの『韓国料理』シリーズである。
近年フランスでも韓国文化がにわかに人気を博しており、日本人街として知られるパリ・オペラ地区では日本グッズに混じって韓国グッズが多数取引されている様子だ。ってことは、韓国料理もそれなりに人気があるとみていいでしょう。期待して……いいよね?
・色々「ん?」ってなる
この「CORÉE」と書かれたカラシ色のパッケージが、フランス・ピカール韓国料理シリーズの目じるし。韓国は英語で「KOREA」だが、フランス語だと「CORÉE」と表記するらしい。前回の「CHINE」(中国のこと)といい、フランス語って面白いよね。
まずは韓国料理のド定番『Bibimbap(ビビンバ)』。
真ん中の丸いヤツが気になって何も考えられない。
『Japchae au poulet』は「チキンチャプチェ」といったところでしょうか。そもそもチャプチェって何だっけ? と思い調べたところ「韓国風の春雨を肉や野菜と炒めた料理」とのこと。なるほど。
解凍前は春雨というより、茹ですぎたパスタみたい。
『Poulet bulgogi,kimchi et riz cuisiné』は「チキンプルコギどんぶり」的な?
そもそもプルコギとは牛肉を使った料理のことなのだそうで、「チキンプルコギ」というワードが文法として成り立つのかどうか、やや疑問ではある。
『8 Mandu au poulet et au kimuchi(鶏肉とキムチのマンドウ)』。お察しのとおり「Mandu」は「饅頭」を韓国語で発音したものだが、韓国でいう「饅頭」は日本の「おまんじゅう」とは別モノ。じゃあ何なのかというと……「餃子」のことらしいです。そうなの!?
そして箱の中身は、日本人の感覚からすると「小籠包っぽい何か」なのだった。よく飲み込めないけど、世界は広いなぁ。
・フランスピカール 一気食い
こちらがレンジでチンした韓国料理シリーズ。
まずはメインのビビンバから。
……悪くない。全然悪くないが、日本人がイメージするビビンバとは結構違う。まず辛さが皆無で、しいて例えるならミソとマヨネーズを混ぜたような味。ちなみに真ん中の丸いヤツ、卵っぽい味はするが卵黄ではなく、たぶん人工的に成形された謎卵だった。
チャプチェは給食の焼きそばを思わせる、優しくてクセのない薄味。これまた我々がイメージするチャプチェとは異なる。けどおいしい。
チキンプルコギ丼はチキンが大量に埋まっている。冷食にも関わらず、キムチの食感が素晴らしい! ただ不思議なことに、やはり辛さは無い。ケチャップライスみたい。おいしいけど。
最後はキムチチキン饅頭。うまい。言うまでもなく辛さはゼロでした。
……というふうに「おいしいことはおいしいが、韓国っぽさがあまり無い」と私に結論づけられたフランス・ピカールの韓国料理シリーズ。ただ味には一貫性があり、「あまり韓国っぽくはないけど、フランスの韓国料理ってこんな味なのかな?」と興味を抱かせるポテンシャルは秘めていたように思う。
固定概念を捨てて向き合えば、もしかすると「ガチ韓国料理より好きかも」となる可能性もある……かもしれない?
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.
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