大相撲で史上最多45度の優勝を果たしたモンゴル出身の第69代横綱白鵬(36)(宮城野部屋)が現役引退の決意を固めたことが27日、関係者への取材で明らかになった。年寄名跡襲名のため2019年に日本国籍を取得しており、今後、手続きに入る見通し。
白鵬は昨年7月場所で右膝の古傷を悪化させて休場が続き、今年7月の名古屋場所に進退を懸けて6場所連続休場から復帰。千秋楽で照ノ富士との全勝対決を制して15戦全勝で45度目の優勝を飾っていた。その後、8月の合同稽古に姿を見せたが、ぶつかり稽古に胸を出すなどにとどめ、相撲を取る稽古はしていなかった。26日に千秋楽を迎えた秋場所は所属部屋の力士が新型コロナウイルスに感染した影響で全休していた。名古屋場所で優勝した際には「右膝がボロボロで言うことを聞かなかった」と話すなど膝の状態が限界に達していたため、土俵を去ることを決断したとみられる。
01年春場所初土俵で、07年夏場所後に横綱昇進。10年には双葉山の69連勝に次ぐ昭和以降2位の63連勝を記録。15年初場所では大鵬を超える歴代最多33度目の優勝を果たした。15戦全勝16度、通算1187勝、幕内1093勝はいずれも歴代1位。その一方で、最近はかち上げや張り手、肘打ちなど粗暴な取り口も目立つようになり、品格面が問題視されていた。
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