
徳島県つるぎ町家賀地区の住民らで組織する「家賀再生プロジェクト」は、藍の栽培を通した地域おこし活動に取り組む。世界農業遺産に認定された「にし阿波の急傾斜地農耕システム」を活用して化学肥料、農薬を使わず栽培。県内の企業と連携して「食べる藍」としての販売を実現した。活動を通して関係人口の拡大にも奮闘している。(船津優也)
化学肥料・農薬は不使用
プロジェクトは10人程度からなる。「地区の過疎を何とかしたい」との思いで2018年から始まった。地区で昭和初期まで栽培されていた藍を復活させ、にぎやかさを取り戻すことを目指す。 藍は、標高約500メートルにある傾斜地の25アールで栽培する。土砂が流出しないように乾燥させたススキなどを畝間に敷き込む「にし阿波の急傾斜地農耕システム」を取り入れた。 ススキはケイ酸を豊富に含み、肥料や農薬としての役割も果たすため化学肥料や農薬は使わない。霧が多いため水やりが不要で、手間が掛かりにくい利点もある。 藍の定植や収穫は、関係者など有志が集まって集会場のような機能も果たしている。
そうめん、ようかんや団子に
染料以外の用途として、藍の健康効果に着目。「食べる藍」として地元企業と連携して商品開発を進める。 プロジェクトの栃谷京子代表が営業して町の特産・半田そうめんのメーカー、和菓子店や米穀店などと連携。「食べる藍」として商品化を実現した。藍を粉末に加工し、そうめん、ようかんや団子に混ぜて使う。県内の6社程度で商品化された。ネット販売で粉末を個人にも販売する。 藍には抗菌作用や免疫力を高める効果があることが、徳島大学などの研究で確認されている。同地域で栽培する藍は平野部に比べ抗酸化力が高いという。 今後は、県内の障害者施設と農福連携などを行う予定もある。栃谷代表は「さまざまな人とつながり、地域活性化の拠点にしていきたい」と展望する。
日本農業新聞
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