2021年のF1開幕戦バーレーンGPで、アルファタウリ・ホンダの角田裕毅は9位入賞を果たした。角田にとってはこれがF1デビュー戦。日本人ドライバーとしては、初のデビュー戦入賞ということになった(日本人のデビュー戦最高位は中嶋悟と中野信治の7位。しかし当時の入賞は6位までだった)。また、日本人ドライバーという枠を取り払っても、2016年バーレーンGPのストフェル・バンドーン以来となるデビュー戦入賞ということになった。
「チームにポイントを持ち帰ることができて嬉しいです」
角田はレース後、Sky F1のインタビューにそう語った。
「ピエール(ガスリー)のマシンには少し問題があったので、それは残念なことでした。ポイントを獲得できて、そして日本人ドライバーとして初めてデビュー戦で入賞することができたことを本当に嬉しく思っていますし、誇りに思っています」
角田は13番グリッドからスタート。しかし蹴り出しが悪く、さらにコース上でオーバーテイクを許してしまったこともあり、一時16番手までポジションを落としてしまった。
「1周目については、少しがっかりしています。僕は慎重になりすぎて、かなりポジションを失ってしまいました。そこからポジションを取り戻さなければならず、多くのタイムを失い、タイヤも使ってしまいました。だから、100%のパフォーマンスではなかったと思います」
確かにレース中のペースは、4位に入賞したランド・ノリス(マクラーレン)をも凌ぐ時もあった。そういう意味では予選をうまく戦い、スタートをしっかりと決めれば、かなりのポジションを狙うことができる。それだけのポテンシャルを、角田と今季のアルファタウリは持っていそうだ。
「最初のポイントについては、本当に満足しています。そして今回のことは、将来に向けて本当にポジティブな学習になったと思います」
「そしてレースでは、多くのライバルを抜くことができました。そのことも本当にポジティブでした」
レース中、数多くのオーバーテイクシーンを見せた角田だが、その中でもアルピーヌのフェルナンド・アロンソをオーバーテイクした時には感動したという。
「フェルナンドを抜いた時、僕はかなり感動しました。前に彼を見たのは、12年か13年くらい前……僕が7歳か8歳の頃だったと思います」
そう角田は語る。
「ターン1では彼のスキルを信頼し、オーバーテイクしました。僕はデビューしたばかりのルーキーですから。結構距離のあるところから抜いたので、ちょっと申し訳なかったですが……抜くことができて嬉しかったです」
「僕の父はフェルナンドのファンで、彼のドライビングスタイルが大好きなんです。父は鈴鹿でフェルナンドを見て、そして最終コーナーとその立ち上がりの速さが、彼を最高のドライバーに押し上げたと言っていました」
アロンソの後ろを走ったことは、貴重な経験になったと角田は語る。
「フェルナンドの後ろで数周走りました。そして彼がどうやってタイヤをマネジメントしているか、そしてコーナーをどうクリアしているのか、そういうことを学ぶことができました」
「彼を抜いた後、彼がやっていたように走ってみたんです。そうすると、いくつかのコーナーでは良くなったんですよ。もっと前のグリッドに行きたいので、次は彼の後ろを走る必要がないことを願っています。もちろん、フェルナンドが悪いと言うつもりはないです。ただ、マシンの状況が違いますから……」
「彼から学んだことは、将来の役に立つと思います」
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