
持続可能な社会をつくるための「SDGs」という言葉が注目されています。一見難しそうに感じますが、じつは私たちの暮らしのなかに取り入れられることがたくさんあります。 今回のテーマは「お肉」について。SDGsに詳しいフジテレビの木幡美子さんに、身近にできる工夫についてつづってもらいました。
週に1度お肉を食べない日を設ける「ミートフリーマンデー」
「ミートフリーマンデー」という言葉を聞いたことがありますか? 2009年にポール・マッカートニーが提唱した、週に1度お肉を食べない日を設けようという活動で、今や世界中に広がりを見せています。 私がこの取り組みを知ったきっかけは、会社に届いた一通の高校生からの手紙でした。 差出人は、当時17歳の櫻井晃太郎さんで、「SDGsやミートフリーマンデーの啓発をやっているので番組で取り上げてもらえないでしょうか」と取り組み内容が丁寧な文章で記されていました。
ミートフリー、お肉を食べない…つまりベジタリアンとかヴィーガン? と思ったのですが、じつはそうではありませんでした。
●なぜお肉を食べない日を設けるのか?
まず、動物を育てるためには大量の穀物が必要です。 牛1頭が1日に食べるエサの量は約50~60kg。世界の穀物生産量の3割以上が家畜の飼育用で、飢えに苦しむ人たちにその分が回れば、飢餓の解決になるのではないかと、手紙をくれた櫻井さんは言います。また、動物の飼育には大量の水も欠かせません。
地球温暖化の問題もあります。運ぶ際に出す二酸化炭素だけではなく、食肉処理や糞尿処理などでも、CO2が発生しますし、さらに見逃せないのが畜産動物の「げっぷ」です。牛などのげっぷにはメタンガスが含まれています。牛1頭がげっぷやおならとして発するメタンガスの量は、1日160~320リットルにもなるんだとか。 メタンは、二酸化炭素の25倍も温室効果を発揮してしまう、やっかいものなんです。 19年度の農林水産分野の温室効果ガス排出量約4,747万トンのうち、15.9%が牛のげっぷによるものだそうです。牧畜用の土地を確保するために森林も伐採されています。 肉食は、私たちの口に入るまでに地球にとって、よくないこともたくさん引き起こしていることは間違いありません。 ポール・マッカートニーや櫻井さんが言いたかったのは、だったら、お肉を食べるのをみんなが少しずつ控えれば、地球にもいいし、資源を守ることができ、動物にもやさしい。そして、自分の健康のためにもいいので、ミートフリーを実践してみませんか? ということだったんですね。
からの記事と詳細 ( 週に1回お肉を食べるのをやめてみる。環境や健康にメリットだらけ(ESSE-online) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース )
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