NASAが開発した着るだけでやせるベスト!?
米疾病予防管理センター(CDC)の調査で、国民の約3人に1人は肥満とされているアメリカ。そんな“肥満大国”で話題なのが、『コールドショルダー』なるベストだ。 背中や胸のあたりには脂肪燃焼に働く「褐色脂肪細胞」が存在している。この細胞が低温下で活性化することに目をつけ、効率的に身体を冷やすべく開発された。 「NASAが開発!」という謳い文句に、どんなハイテク技術が使われているのかと思いきや……。取りはずし可能な保冷剤を冷凍庫で凍らせ、ベストのポケットに入れるだけと意外にアナログな作り。 「人間にはホメオスタシスという機能が備わっており、寒冷下では、脳や内臓の働きを低下させないよう体温を必死で元に戻そうとします。このときにエネルギーを消費するため、脂肪もある程度は燃焼します」(一色さん、以下同) ということはこの保冷剤ベスト、効果ありということ? 「この猛暑の中、背中や胸を冷やすだけで、体重が減少するほど褐色脂肪細胞が活性化するかは疑問です。冬、かなり寒い状況では効果があるかもしれませんが、そもそも冷えはダイエットの天敵です」 結局、寒さはダイエットの敵なの? 味方なの? 「身体が冷えると、自律神経が乱れて体内の水分や老廃物がうまく排出されず、むくみにつながります。特に日本人女性は冷え性が多く、真夏でも手足が冷えている人が少なくありません。むくみを放置すると、やせるどころか逆に脂肪に変わってしまいます。冷えから得られるメリットを考慮しても、このベストにさほど効果はないように思われますね」 NASAというパワーワードに一瞬心を奪われたが、そうそううまい話はなさそうだ。
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