マドン監督は松井秀喜と大谷を比較「似ているところがある」
エンゼルスの大谷翔平投手は4日(日本時間5日)、本拠地のオリオールズ戦に「2番・指名打者」で先発出場し、3回の第2打席で2試合ぶり31号ソロを放った。リーグの本塁打王争いでは2位・ゲレーロJr.に4本差と独走。オールスター戦前に2004年に松井秀喜(ヤンキース)が記録した日本人シーズン最多31本塁打に並んだ。「小さい頃から見ていた憧れていた選手に並べたのはすごい嬉しいことだなと思います」と喜んだ。
憧れのゴジラに追いついた。少年時代、テレビの先に映る1人がヤンキースでプレーする松井秀だった。2015年3月21日に東京ドームで行われたチャリティイベントで初対面。大谷は193センチで、松井秀は188センチ。身長では大谷の方が大きかったが、「体が大きくて、オーラがありました」。松井秀の風格に圧倒された。
2016年11月13日の侍ジャパン強化試合では東京ドーム天井へ消える二塁打。同じ“消える二塁打”を放ったのは2002年7月18日・横浜戦の巨人・松井秀以来だった。ずば抜けたスイングスピードだからこそできる離れ業は、海外メディアからも注目された。2018年9月4日・レンジャーズ戦で、1年目の本塁打数で松井秀の16本に並んだ際は「(松井秀さんは)打者として出続ける難しさもある。あまり比較しないように」と謙遜していたが、4年目の今季欠場したのは2試合のみ。投打の二刀流でフル回転しながら、チーム83試合目で肩を並べた。
マドン監督はメジャー監督として2人と接してきた。この日の試合前、日本からやってきた両打者をこう比べた。「彼らのスイングの仕方は似ているところがある。日本人打者を何人か見てきたが、特にこの2人はオープンサイド(横)から見ると似ているように見える。ヒデキも素晴らしいパワーを持っていたが、ショウヘイはそれ以上のパワーを持っていると証明しようとしている。ただ打撃に関して言えば、マツイは本当に優れていた」。
2試合ぶりの一発で再びシーズン60発ペースに乗せた。仮に60本塁打以上を記録すれば、メジャーではステロイド時代の2001年にバリー・ボンズが73本を放って以来の大台となる。「まだ前半なので、1本1本。前回から言っている通り、積み上げていけたらと思います」。決して数字目標を公言しないが、これまで数多くの不可能を可能にしてきた大谷だ。ひょっとしたら球史を塗り替える大偉業を視野に入れているかもしれない。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)
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