強化試合 日本3ー0Uー24日本代表 ( 2021年6月3日 札幌D )
東京五輪世代のU―24日本代表は、日本代表との“兄弟対決”に0―3で完敗した。A代表のジャマイカ代表との国際親善試合が中止されたために急きょ組まれた強化試合で、前半だけプレーしたMF久保建英(20=ヘタフェ)ら攻撃陣は不発に終わり、控え組中心で臨んだ守備陣は3失点。A代表を率いた森保一監督(52)はアピール不足のU―24日本代表に厳しくダメ出しした。日本の代表チーム同士の対戦は1980年12月の日本代表―日本代表シニア以来41年ぶりだった。
試合前に涙を浮かべていた目は乾き、険しさを増していた。A代表を率いた森保監督から五輪世代へ、強烈すぎるカミナリが落ちた。普段は温厚な指揮官が珍しく、一切言葉を選ばなかった。
「物足りないメンバーもいた。金メダルを目指す中で、今日の強度の中でしっかり自分のプレーを発揮できなければ目標達成は難しい。今日の試合強度の中でしっかりプレーできる選手じゃなければ最後、日本代表のメンバーには入ることが難しい」
札幌は北海道胆振東部地震で18年9月の初陣が中止となった地。被災後のサポートへの恩返しを期し、特別な思いで迎えていた。試合後は、当落線上の多くの選手に、“不合格”の烙印(らくいん)を押さなければいけない現実が待っていた。
オーバーエージ(OA)3人や冨安のA代表常連組は、既に高い強度の中での実力を把握しているため先発外。当落線上の選手がA代表の高い強度の中でどれだけできるのか、見極める場とした。
移動のドタバタを引きずるように、入りから落ち着かない。球際で及び腰になり、2分のCKではマークが甘くふわりと失点。動揺が走った。守備は安定感を欠いてミスが目立った。A代表常連の久保はトップ下で先発し積極的に仕掛けたが不発。DF長友らベテランの激しい当たりにつぶされ、自ら得たFKを上に外すと悔しさをあらわにした。最後までOAの吉田、酒井に加え、冨安も抜けたA代表の最終ラインを崩す選手もいなかった。
試合がようやく安定したのは後半33分にOA枠の遠藤航が入ってから。五輪世代のアピール合戦を狙ったはずが、見えたのはOA不在時の脆弱(ぜいじゃく)さだった。
19年11月、初めてベスト布陣で臨み、0―2で完敗したコロンビア戦後。森保監督は「金メダルを目指しているのは俺らスタッフだけなのか?」と強烈なハッパを掛けた。そこから選手は奮起。自発的な話し合いも増え、空気は一変した。
本番まで50日の日にまた落とされたカミナリにも、意味がある。森保監督は最後に言った。
「若い選手は短期間で一気に変わる。今日の強度でかなり刺激を受けたと思うので、この活動期間で“俺は変わったぞ”というのを見せてほしい」。願いを込めた、“愛のムチ”だった。
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