Wednesday, January 15, 2020

“食べる復興” 商品化 第1弾 被災農家と飲食店協力 千葉県木更津市 - 日本農業新聞

プロジェクトの第1弾メニュー「花味たれかつ丼」をPRする宝家の鈴木さん(千葉県木更津市で)

 千葉県木更津市で、昨秋の台風15、19号で被災した農家や飲食店の復興を支援しようと、地場産品で新メニューを開発・発売する取り組みが始まった。第1弾は被災した養豚場の豚肉と養蜂農家の蜂蜜を使って「たれかつ丼」を商品化。“食べて復興”の輪が広がることが期待されている。

 「復興×エールプロジェクト」は、市産業・創業支援センター「らづ―Biz」が企画。瀬沼健太郎センター長らが、「災害で経済活動に支障が出た事業者を支えよう」と活動を始めた。

 センターは、農家・飲食店の強みを生かすことを重視。第1弾は「花味たれかつ丼」(1500円、税別)を、創業123年の老舗料理店「宝家」が1月から販売している。市内の平野養豚場の豚肉と、市原市で蜂蜜と有機野菜の栽培を手掛けるワン・ドロップ・ファームの生蜂蜜を活用した。

 台風で、平野養豚場は建物が損壊。停電で暑さに弱い豚が死んだ。宝家も建物が損壊、消費の冷え込みや観光客の減少で、予約が大幅に減った。ワン・ドロップ・ファームは畑の土砂が流出し、陥没した周辺の道路はいまだ復旧していないという。

 味は宝家特製のしょうゆだれ、「木更津の恵みポーク」、蜂蜜が融合し甘じょっぱさが特徴だ。宝家の若おかみ、鈴木希依子さん(42)は「インターネット交流サイト(SNS)で評判を聞きつけて食べに来るお客もいる」と話す。

 同センターではプロジェクトの第2、第3弾を準備。瀬沼センター長は「“新メニューを食べることで復興につながる”という枠組みを次々展開し、地域経済を元気にしたい」と意気込む。

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January 16, 2020 at 05:07AM
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