いつも遠くから眺めるだけだった。しかしそこには憧れと、夢が詰まっていた。このたび念願叶い手に入れることができたのだが、いかんせん記者にはありあまる。
余った分はどうにかせねばと、悪戦苦闘した様子を以下にしたためた。みなさんの参考になれば幸いだ。そう、これはコストコのロティサリーチキンとの戦いの話である。
・ボリュームたっぷりのロティサリーチキン
コストコユーザーであれば、ロティサリーチキン(税込798円、2023年2月現在)を知らない人はいないだろう。誰しも一度は、あのチキンの前で足を止めたことがあるはずだ。
なんてったって、ロティサリーチキンはビジュアルのインパクト大。鶏肉を丸ごとあぶり焼きにしたもので、パーティなどで活躍すること間違いなしのボリュームだ。
記者の友人には1人で1羽をペロッと食べてしまう猛者もいるが、そんな例はめずらしかろう。個人的な感覚では、2.5人~4人いれば臆することなく挑める量だ。
つまりそれくらいの人員が確保できなければ、手を出しにくいシロモノ。そのため、記者はこれまで購入することなく過ごしてきた。
ある日コストコに行った日も、視線を送りつつ前を通過しようとした……その時! 1人でペロッと食べる友人が脇に居たのだが、彼が「プレゼントしよう」と言いはじめ頼んでもいないのに購入してくれたのだ。
買っていただいたからには食べるしかないと、車に詰め込み帰路につく。ちなみに思った以上に車の中にチキンの香りが充満し、お腹が空いて仕方がなかったことをここに記しておく。
・煮込むべし
そんなこんなで、帰宅するや否や、モリモリとチキンを消費。表面にしっかり塩味が付いているものの、肉自体はさっぱりとしていて美味しい。ビールによく合う。
こりゃあ、意外と完食してしまうかもしれないと思ったのも束の間、やはり一度では難しい。次の日の朝食で、ほぐした身をパンで挟んで食べるなどしたが埒(らち)が明かず。結構残ってしまった。
どうしたものやらと考えていた時に、件(くだん)の友人が残った骨と少し肉で炊き込みご飯をしたら美味しかったと話していたことを思い出した。
なるほど煮込めば解決するのではと考え、さっそく家にあった玉ねぎやスパイスを炒めて、そこに残ったチキンを丸ごとぶち込みトマト缶を加える。
ネットで検索したところ、ロティサリーチキンカレーを作っている人が多数おられた。記者が作ったものはカレーというかトマト煮込みのような何かだが、同じようなことをみな考えるものらしい。
ご飯と一緒に食べてみると、これが美味しい。もともとチキンに味が付いているからかソースの味がパシッとしまり、さらには鶏の旨味によりコクがプラスで肉はホロホロ。なんともはや、大正解だ。
チキンがシンプルな味付けであるから、和にも洋にも合わせられる。はじめはあまりの存在感に腰が引けていたが、とても良い買い物を(友人が)したものだ。
一度に食べ切らずとも、残りは上記の通り鍋に放り込んで何かしらの具材と共に煮込めば問題解決。トマトソースやカレーはもちろん、水を加えて味噌やコンソメなどをあわせても良さそうだ。
その大きさ故に今まで手を出せなかったというみなさん、心配することなかれ。そのまま食べるだけが、ロティサリーチキンではない。味変して、余すことなくその美味しさを手に入れるべし。
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.
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