◆JERAセ・リーグ 阪神4―1巨人(2日・甲子園)
巨人が2位阪神との4連戦初戦に敗れた。阪神・西勇には3連敗で、原監督は「やられたら、やり返さないとね」と天敵打破を宣言した。また阪神・大山に23号を浴びて、本塁打争いで1本差に迫られた岡本に対して、虫垂炎手術から復帰した元木ヘッドコーチは“倍返し”のハッパをかけた。巨人の優勝マジックは12試合ぶりに減らず、「21」のまま。
サバサバとした表情で、完敗を受け入れた。試合後、原監督は会見場に用意された椅子を見つけると「座って語るほどのものはないよ」と自嘲気味に切り出した。前回対戦となった9月17日の一戦で完封負けを食らった阪神・西勇の前に、この日も得点はウィーラーの9号ソロのみ。2戦連続完封負けこそ逃れたが、8回まで5安打1得点だった。
指揮官が悔いたのは、初回の逸機。「やっぱり立ち上がりを何とか、というところだろうね」。1死から松原、坂本が連打して一、二塁。いずれも投手返しのゴロが足元を抜ける当たりだった。中堅中心にシュアな打撃を、というコーチ陣の指示が透けて見えた。だが、続く若大将・岡本が三ゴロ併殺打。これで相手を乗せてしまった。
昨年までの好相性が一転して“天敵”となってしまっている。9月4日に、オリックス時代を含めて対戦11度目で初勝利を献上したが、そこから3連敗。今季、唯一3勝を献上した投手となった。「しかし、同じような風景が多いね。対西君の時はね」と原監督。言葉通り、緻密な制球力でシュート、スライダーを両サイド低めに集められ、凡打の山を築く展開が多い。
攻略の糸口となるポイントを見つけたのは、9月16日に虫垂炎の手術を受け、この日14試合ぶりに現場復帰を果たした元木ヘッドコーチだ。西勇がマウンド上でつぶやいたりして球を長く持つなど、打者をじらす“幻惑投法”への対応を求めた。「(待ち切れず打者が)カッカしちゃってるかもしれない。リズムが合ってなかった。冷静に戦わないと」と指摘。打席を外したり、相手の間合いに付き合わないなど、工夫の余地はあるということだろう。原監督は「まだ対戦はあるだろうからね。やられたらやり返さないとね」とプロとしてのプライドにかけ、リベンジを誓った。
今村が阪神・大山に一発を浴び、岡本が24発で単独トップを走る本塁打王争いでも1本差に迫られた。元木ヘッドは「まずはチームのこと」と前置きした上で「和真が打って勝てる試合を増やしてくれれば2つとも喜びが来る。ここが踏ん張りどころ」と4番の豪快な一撃で試合を決める展開をもくろむ。「目の前で打たれてね。やられたらやり返さないとダメだ。『倍返しだ』って」とこちらもリベンジを期待した。マジックのカウントダウンはひと休みとなったが、それぞれが反骨心に火をつけ、再加速への燃料としたい。(西村 茂展)
からの記事と詳細
https://ift.tt/3cUUJoz
スポーツ
0 Comments:
Post a Comment