【ソウル=桜井紀雄】韓国軍合同参謀本部は2日、北朝鮮が同日午前7時11分(日本時間同)ごろ、東部、元山(ウォンサン)の北東約17キロの海上から日本海の東方向に向けて弾道ミサイルを発射したと発表した。潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の「北極星」系列と推定されるとも明らかにした。
日本政府は、同7時27分ごろ、島根県・隠岐諸島沖約350キロの日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下したと分析している。
北朝鮮によるミサイルなどの発射は5月以降、11回目。SLBMなら2016年8月以来の発射となる。日本のEEZ内の落下は17年11月の大陸間弾道ミサイル(ICBM)以来だ。
北朝鮮は1日、米国と4日の予備接触に続いて5日に実務協議を開くことで合意したと発表したばかり。
トランプ米大統領が北朝鮮の短距離弾道ミサイルの発射を問題視しない立場を保つ中、発射の兆候が捉えにくく、米本土への奇襲も可能なSLBMの試射を協議と同時に突き付け、トランプ政権の出方を試した可能性がある。
韓国の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防相は2日、国会で今回のミサイルについて、韓国が破棄を決めた日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)に基づき、日本に情報共有を要請したことを認めた。
韓国軍は、ミサイルの飛距離は約450キロで、最高高度が約910キロに達したと探知。通常より高い角度で打ち上げて飛距離を抑える「ロフテッド軌道」で発射したとみている。
従来の北極星系列の射程は約1300キロと分析するが、今回、新型との見方もあり、飛距離がはるかに伸びて日本の主要地域を射程に収める可能性が高い。
今回は潜水艦からではなく、沖合に設置した実験用発射台から打ち上げたとみられている。
2019-10-02 09:24:00Z
https://www.sankei.com/world/news/191002/wor1910020019-n1.html
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