カトリーナから14年…
2005年8月29日、アメリカ南部ルイジアナ州などにハリケーン・カトリーナが襲いました。8メートルに及ぶ巨大な高潮が、海抜0メートル地帯に押し寄せ、死者・行方不明者数が1,800人を超す大災害となりました。
それからちょうど14年たった今、新たに猛烈な勢力のハリケーンがアメリカ南部に上陸する恐れが高まっています。
ハリケーン・ドリアンの詳細
現在大西洋にハリケーン・ドリアン(Dorian)が発生しています。現地時間29日(木)午後11時点の中心気圧は977hPa、最大風速は48m/sで、カテゴリー2の勢力となっています。
ドリアンは今後、海水温が29~30℃の温かい海上を進むため、急速に発達する見込みです。ハリケーンセンターの予測では、2日(月)には最大風速62メートルのカテゴリー4の勢力で、フロリダ半島東岸に上陸する恐れが高まっています。2日はアメリカのレイバーデイで国民の祝日です。
● カテゴリー4の脅威とは…
カテゴリー4とは、最大風速58~70m/sで、上から2番目に強い勢力です。この強さで想定される被害は下記のとおりです。
「壊滅的な被害:頑丈な家屋でも屋根や外壁が飛ばされるなど深刻なダメージを受ける。ほとんどの木々や電柱が倒れる。孤立する場所が出てくる。停電は長期間続く。数週間から数か月間にわたって多くの場所で居住不能となる。」
昨年はハリケーン・マイケルが同じ勢力でフロリダ州北西部に上陸しました。体育館の屋根が吹き飛んだり、家が屋根まで水に浸かったりするなど、甚大な被害が発生しています。
(↑マイケルの直撃を受けたフロリダ州の様子。巨大な竜巻が襲ったかのような甚大な被害が襲った。)
27年ぶりの最強ハリケーン
フロリダは全米で最もハリケーンの上陸数が多い州ですが、カテゴリー4以上の勢力で上陸したものは多くはありません。記録のある中では13個のみです。
その中で州東岸に上陸したものは7個で、もしドリアンが予想通りカテゴリー4で上陸するとなると、この地域においては、カテゴリー5の勢力で上陸した1992年のアンドリュー以来のこととなります。
警戒始まる
上陸や接近が予想されるフロリダ州やジョージア州などでは非常事態宣言が出され、すでに警戒態勢が敷かれています。
フロリダ州では、人々が飲料水や食糧の買いだめに走り、ウォールマートなどの店舗の棚が空になっているようです。また空軍も航空機を他州に避難させたほか、ディズニーは大型クルーズ船の旅程を変更するなど、ハリケーンへの対策を講じています。
トランプ大統領はツイッターにビデオを投稿し「Now it's looking like it could be an absolute monster (ドリアンは絶対的なモンスターになりそうだ)」と発言し、最大限の警戒をするよう注意を呼び掛けています。
2019-08-30 06:52:00Z
https://news.yahoo.co.jp/byline/morisayaka/20190830-00140501/
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